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「訪問活動」とは、 市民としてのごく普通の「出会い」を通して、そうした「社会関係」を取り戻してゆく活動です。「屋根」や食料を用意するだけではこと足りない、地域社会で暮らすための「人としての出会い」を紡いでゆく取り組みです。
毎週土曜日の夜、東京・新宿駅近辺で「ホームレス」「路上生活者」と呼ばれる方々を「訪問」と称して訪ね歩いて声をかけます。訪問を通して、路上に人と人の出会いを育むことから始めます。
小中、高校・大学生から社会人、中高年齢の方々まで様々に多様な方々がごく普通の一市民、一生活者として「訪問」に参加されます。ごく普通の出会いを通して、路上に暮らす方々も「生活者」としてのご自身の暮らしを振り返られます。
これからどう生きていくかということを考えるのは、路上の方々自身です。路上に至るまでの生活の歴史、その重みは、おそらくは当人にしか理解し得ない重みをもっています。それらをゆっくりと振り返り、これからどう生きてゆくかということを当人自身が選択してゆけるような、そうした意味での「出会い」を支えるための社会関係を作り上げてゆくものでありたいと思っています。